あわせ読みがおすすめ!「1兆ドルコーチ」「GIVE & TAKE」「ペップトーク」
ビジネス書売り上げNo.1らしい書籍「1兆ドルコーチ」を読ませていただきました。
そこで、別の2つの本と面白い親和性を見つけることができたのでご紹介したいと思います。
1兆ドルコーチ
エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル
訳 櫻井 祐子
ビル・キャンベルはアメフトのコーチからビジネス界に転身し、Appleのスティーブ・ジョブスやGoogleのエリック・シュミット、ラリー・ペイジらをコーチングした人物です。
アメフトの監督は勝利が全ての厳しい世界です。それでも、選手のメンタル面を無視して効率を重視したり非道な指揮を執ることはできません(失敗されたラグビーの監督の方がいらっしゃいましたね)。選手の心を無視して尊敬や信頼を得ることができなければ勝利は遠のくし、選手の心を一つにしないと同じく結果を出せないからです。
本来、ビジネスもまっとうにやればそのようなもののはずです。それでも「お金を稼ぐためならどんな手段をつかってもよい」「同僚をけ落としたり出し抜いてよい」「非道で厳しいものだ」という概念がまかり通っています。
ビルは成功を掴むためにはチームワークが必要不可欠だと正しく認識している人でした。
チームのメンバー(社員)のことを気遣い、親身になって行動しアドバイスをします。
一人の天才だがわがままなスターよりも、作り上げたチームを大切にします。そのほうが勝利に近づくと知っているからです。
コーチとして威厳を保つことも忘れませんし、場を和ませたり志気を上げるための話術もこころえています。
彼のようなコーチを日本の職場に配置するのは難しいかもしれません。コンサルがそれに近いかもしれませんが、とかく成果をだしやすいリストラや経費削減、一時的にしか続かない省力化などに走りやすい傾向があります。経営者だって、コーチングに素直に耳を貸す人は少ないかもしれません。
日本においてこの本を活用できるのはスタートアップやNPOなどを立ち上げたいと思っている人などではないかと思いますが、この本を読めば少なくともあなたがもっているビジネスへのドライなイメージを変えることができるかもしれません。
GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代
アダム グラント
訳 楠木 建
さて、最近売れている別のビジネス書に「ギブアンドテイク GIVE AND TAKE」があります。
本書はじつはこの「ギブアンドテイク」ととても親和性があります。
良い本なので別の機会にご紹介の機会をいただきたいと思うのですが、この本を端的に説明すると
著者の研究の結果、ビジネスで成功するのはテイカー(奪うもの)ではなくギバー(与える者)であることが分かったという本です。
とはいっても、 現実とちょっと違うと思いますよね?テイカーこそ成功してると感じたり、自分はギバーだけど与えてばっかりだと感じたり。
この本はそういう疑問にちゃんと答えてくれる内容になっているので、疑問をもたれた方にこそおススメの本です。
さて、ビルはこの本でいうところの典型的なギバーです。
ギバーが実際にどういう人でどう成功を周りに引き寄せたか・・・そういう視点で読んでみるとまた楽しいのではないかと思います。
また、もう一つおすすめの本があります。
アメフトの監督が試合前にロッカールームで選手に1分程度のスピーチをします。これはチームの志気をあげ、心を一つにするためのものです。それを解説した本です。これを
ペップトーク
といいます
心に響くコミュニケーション ペップトーク
岩崎 由純、日本ラーニングシステム
この本はペップトークの手法を細かく解説したものです。スポーツの監督をしている人ならもちろん、社長や管理職の人や店長など訓辞を述べる立場にある人ならば活用できる話術のテクニックです。
監督のスピーチは端的で、でも心を動かすストーリーがあり、選手を鼓舞する言葉が配置されています。
きっとビルもそのようなアメフト時代のテクニックを使ってビジネスマンたちを導いてきたのでしょう。
あわせて読んでみると面白いと思います。