AIに負けずに共存できる脳とは?「ハーバード×脳科学でわかった究極の思考法」
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スリニ・ピレイ
訳 千葉 敏生
日本人には「集中力」への信仰心のようなものがあります。何事にもじゃまされずに仕事をてきぱきこなす集中力。何時間も机にかじりついて勉強をつづけることができる集中力。みなさんもあこがれたりそれが理想の姿だと疑っていないのではないでしょうか?
ところが、本書では真逆の「非集中」の状態を使いこなすことこそが究極の思考法であると定義づけています。
そう考えてみると「集中して仕事をこなす」というのはコンピューターの得意技です。休息も必要ないAIに勝つことはできない領域ですよね。
ではどうすればいいのでしょうか?
極度の集中状態「フロー」も入りすぎては持たない
集中力が高まった状態を俗に「フローに入る」といいます。この状態事態が悪いことではありませんし、大変高い仕事効率を生む時間帯です。
ですが、集中ばかりしていると人はどんどん疲弊し、集中力が削がれてしまいます。
この本では、フローに入り続けるよりも、適度に休息をとり脳を自由にすれば再びフローに入っても疲労しにくくなると説いています。
とにかく忙しくしている日本人は、まず
「集中しっぱなしでは疲弊して効率は落ちるばかり。集中しない時間を織り交ぜよう」
ということを意識したほうが良いでしょう。
でも、それはこの本のほんの一部です。
「非集中」モードを使いこなして創造的なアイディアを
この本の主題の一つに「非集中」モードを使いこなして創造的なアイディアを創出することがあげられます。
世界的な発見の多くが「非集中」のときに起こる「マインドポップ」と呼ばれる現象がきっかけになっています。あなたにも、リラックスしたり集中していないときに、ふと全く関係ないことが思い浮かぶことがないでしょうか?
この本では、いろんな分野のことをかじり、それらがリラックスした「非集中」モードのときに結びついてマインドポップするのでそのアイディアを生かそうと唱えています。
またこの本では一日の中でストレスフリーの時間を組み込むことが重要だと説いています。
ビル・ゲイツもスティーブ・ジョブスも「なにもしない週間」を作ったりして自分の創造性を維持していました。
単に脳を回復して再びフローに入るするためだけでなく、新たなアイディアを創出するためにも「非集中」の時間が重要なのです。
そのほか、「本当の意味のマルチタスク脳を身に着けよう」「機械化に逆らうのではなく自らをIoTの一部と捉えて柔軟に学習していこう」「夢想する時間やマインドフルネス瞑想で非集中モードに入りやすくしよう」など、あなたの時間効率を真の意味であげたり、ライフハックの助けになる様々なヒントが書かれています。
これからのAI時代を考えると必携ともいえる一冊です
また、非集中モードが重要であるけれども、そもそも集中状態である「フロー」に入りやすくすることも必要です。 お子さんのいらっしゃる方は、子どもの能力を本当の意味でのばすために下の記事もおススメいたします。